循環を思い出す

お茶を淹れるたびに、ただの飲み物ではなく、

そこに“誰かの手”や“想い”があることを感じる瞬間があります。

 

先日、ほんの少しだけ気持ちがざわざわして、

仕事の続きをする気になれなくて、

とりあえずキッチンに向かいました。

お気に入りの茶葉をひとつまみ。

お湯を注ぐと、ゆっくりと香りが広がる。

ふわっと鼻に届いたその香りに、

「この香りを作るために、誰かが丁寧に働いてくれたんだ」

そんなことをふと思いました。

それだけで、胸の中の固まった感じがすこし溶けて、

自分の中の緊張がひと息ついたのがわかりました。

 

ただお茶を飲むだけの時間なのに、

こんなふうに“誰かのぬくもり”を感じると、

自分もまたやさしく扱われている気がするのです。

お茶の向こうにある、人の手や心。

それに気づくだけで、

「大丈夫」と言われているような気持ちになる。

そんな時間を、自分に少しだけあげてみる。

それはきっと、疲れたこころを

そっと抱きしめるひとつの方法になるのだと思います。

投稿者プロフィール

水田 透
水田 透くれたけ心理相談室(高知支部)心理カウンセラー
相談者様の心にそっと寄り添い、少しでも軽くなるお手伝いができればと思っています。
心理カウンセラー 水田 透

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