循環を思い出す
お茶を淹れるたびに、ただの飲み物ではなく、
そこに“誰かの手”や“想い”があることを感じる瞬間があります。
先日、ほんの少しだけ気持ちがざわざわして、
仕事の続きをする気になれなくて、
とりあえずキッチンに向かいました。
お気に入りの茶葉をひとつまみ。
お湯を注ぐと、ゆっくりと香りが広がる。
ふわっと鼻に届いたその香りに、
「この香りを作るために、誰かが丁寧に働いてくれたんだ」
そんなことをふと思いました。
それだけで、胸の中の固まった感じがすこし溶けて、
自分の中の緊張がひと息ついたのがわかりました。
ただお茶を飲むだけの時間なのに、
こんなふうに“誰かのぬくもり”を感じると、
自分もまたやさしく扱われている気がするのです。
お茶の向こうにある、人の手や心。
それに気づくだけで、
「大丈夫」と言われているような気持ちになる。
そんな時間を、自分に少しだけあげてみる。
それはきっと、疲れたこころを
そっと抱きしめるひとつの方法になるのだと思います。
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