『チ。-地球の運動について-』
『チ。〜地球の運動について』というアニメを観た。
この作品、天文学をテーマに扱っていて、中世(15世紀)のキリスト教圏がまだ天動説を信じている世界で、地動説を知ってしまった異端の人々の話である。
と書くと、歴史もののように聞こえると思うが、実際鑑賞すると重要なのはそこではなく、この話は、人々が『誰かに委ねる』事がテーマになっている。
それは一人の物語だけではない。
そしてその人々は最初はそのようには考えていない。その人々の心の中が描かれ、その心の変化が描かれ、どこかの見知らぬ誰かに、何かを委ねる事を自分で決められるまで、が描かれている。
この表現がとても心を打つ。
その人の心情やこだわりが、だんだんと、その気持ちから手放して、未来の誰かに委ねられるまでに変化する。
そういう描き方を出来る作品はなかなかない。
漫画でも読んでみたいと思った。
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