わかり合えないと感じるあなたへ

 

私たちはつい、

誰かと完全に分かり合わなきゃいけない、

理解し合わなきゃいけない、

近づかなきゃいけない

そんなふうに思ってしまうことがあります。

でも実際は、“他者”とは独立した島のような存在です。

互いに地形も文化も違う、別々の場所で生きている。

だからこそ、違っていて当然なんです。

ときには、島どころか「星」ほど遠く感じる人もいます。

家族でも、恋人でも、友人でも。

でも、距離があるから悪いわけではありません。

距離があるからこそ見える光もあって、

離れているからこそ優しくできる場面もある。

人と人のあいだには、

目には見えない「空間」があります。

価値観のちがい、育った環境のちがい、

言葉にしない気持ちの揺れ。

その空間は、ときに深い海のようで、

ときに静かな宇宙のようで、

手を伸ばしてもすぐには届かないこともある。

それでも、その空間があるからこそ、

私たちは互いに自分の境界を守りながら生きられるのだと思います。

誰かと完全に重ならないからこそ、

あなたは「あなた」という輪郭を保てる。

他者がいることは、

あなたが存在していいという証でもある。

“違うままでいていい”

“距離があっていい”

“自分を曲げなくていい”

そして、自分を

「変えようとしなくていい」ということ。

がんばって近づかなくてもいい。

無理に理解されようとしなくていい。

役割を演じる必要もない。

ただ、今の自分のままで。

そのまま息をして、そこにいていい。

 

誰かとの距離に悩むとき、

「近づけない自分」を責めてしまうことがあります。

でも、距離は“隔たり”ではなく、

“あなたを守る自然な空間”でもある。

 

この文章が、

あなたが自分の輪郭を大切にできるための、

小さな灯りになったら嬉しいです。

 

 

お読みくださりありがとうございます。

投稿者プロフィール

水田 透
水田 透くれたけ心理相談室(高知支部)心理カウンセラー
相談者様の心にそっと寄り添い、少しでも軽くなるお手伝いができればと思っています。
心理カウンセラー 水田 透

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