感受性
私たちは、日ごろから物事は一方向に進むものだと考えがちです。
それはたとえば、「○○すれば○○になる」といった、因果関係があるという前提です。
学校でもそのように教わった気がしますし、社会の中でも当たり前のように、その考え方が土台になっているように感じます。
けれども、実際の物事の進み方は、そんなに単純ではありません。
現実には、さまざまな出来事が起こり、それに対応したり、順応したり、あるいは立ち止まったりしながら、私たちは少しずつ変化していきます。
AをすればBがやってくるとは限らず、Aの次にやってくるのは、思いがけずDかもしれないのです。
そして、そのDが現れたときに、私たちはそれをどう受けとめ、どう意味づけるのか。
それこそが、「現実をどう見るか」ということなのだと思います。
「現実を見なさい」と言われることがありますが、その“現実”は一つではありません。
AのあとにやってきたDが、良いことなのか悪いことなのか――その判断ができるのは、自分自身だけです。
だからこそ大切なのは、
一つの結果にとらわれず、目の前の出来事を新しい目で見る力。
その出来事の意味を、自分自身に問い直す柔軟な姿勢。
思い通りにいかない日々の中でも、自分に合った歩き方を選び直せる、しなやかな心を自分のなかに育てていくことが必要なのではないかと思います。
変化は、いつも予定通りには起きません。
でも、その変化にどう向き合うかは、自分で選ぶことができます。
視点を変えること。柔らかく受けとめること。感受性を働かせて、世界を見ること。
それが、変化を生きるということなのかもしれません。
そんな毎日のなかでも、
あなたの心に明日も安心が宿りますように。
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