雨宿り

私には、ときどき思うことがあります。

根が深い木のそばには、

自然と鳥が巣をつくり、

小さな動物たちが、そっと雨宿りをしにやってくる。

その木は、何かを押しつけるわけでも、

誰かを引き寄せようとするわけでもありません。

ただ静かに、そこに立っているだけ。

それなのに、たくさんのいのちが安心を求めて寄り添っていく。

私も、そんなふうに生きていきたいと思うのです。

 

仕事の場でも、日常の関わりでも、

人は言葉よりも“雰囲気”や“根の深さ”に触れたとき、

安心するときがあります。

表面の上手さよりも、

生き方そのものの静けさや深さが、

誰かにそっと伝わっていく。

それが「安心をつくる」ということなのかもしれません。

私自身も、まだ途上にいます。

揺れることもあるし、迷うこともある。

けれど、その揺れも含めて根を張り、

自分の在り方を大切に育てていきたい。

そしていつか、

疲れた誰かがふと足を止め、

「ここなら雨宿りできる」と感じてくれたなら。

そのとき私は、深い根を持つ木に少し近づけたのかもしれません。

投稿者プロフィール

水田 透
水田 透くれたけ心理相談室(高知支部)心理カウンセラー
相談者様の心にそっと寄り添い、少しでも軽くなるお手伝いができればと思っています。
心理カウンセラー 水田 透

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