夜道を歩くのが好きだ。 昼間は見えなかったことが、 暗くなると見えてくる。 考えすぎていたことも、 歩いているうちに 身体の後ろへ置いてこられる。
古本屋が好きだ。 誰かの人生を通り過ぎてきた本が 静かに並んでいる。 読み終えた人と、 これから読む人。 そのあいだを本が 黙ってつないでいる。
私は図書館が好きだ。 そこには、 近すぎず、遠すぎない距離がある。 誰も誰かを支配せず、 誰もひとりにされていない。 森や海にいるときに感じる、 あの静かな安心に少し似ている。 本に囲まれながら、 自分の輪郭を取り戻せる […]
駅が好きだ。 たくさんの人がいるのに、 誰も私を知らない。 どこかへ向かう人々の中にいると、 人生はまだ続いていくのだと、 少しだけ思える。
誰かにわかってほしい気持ちはあるのに 本当に話したら 伝わらないかもしれないと思ってしまうこともあります 軽く受け流されたり 思っていたのと違う形で理解されたり そんな経験が積み重なると 言葉は少しずつ慎重になる だから […]
弱さがあるから 立ち止まる 弱さがあるから 助けを求める 弱さがあるから 誰かの涙が気になる もし完全に強くなれたなら 失うものも 少なくないのかもしれない &nb […]
弱さをなくそうとすると 弱さと一緒に やさしさも失ってしまいます 最初は傷つかないように 強くなろうとしたはずなのに いつのまにか 誰かの痛みに触れることまで 怖くなってしまうことがある 弱さは なくすものではなく 誰か […]
長く誰かに合わせていると、 「本当はどうしたいのか」 わからなくなることがあります。 嫌われないこと。 波を立てないこと。 期待に応えること。 そうした積み重ねの中で、 自分の感覚は、 少しずつ遠くなっていく。 けれど、 […]
静かに耐え続けていると、 ある日突然、 何も感じられなくなることがあります。 悲しみも、 怒りも、 喜びさえも遠い。 それは、 何もないというより、 感じ続けるには、 あまりにも長く苦しかったのかもしれません。 感情を閉 […]
信じていたものに失望する時、 失われるのは、 相手への期待だけではないのでしょう。 そこへ向けていた、 自分自身の願いや、 祈るような気持ちも、 同時に崩れていく。 だから失望は、 静かに、 人の奥深くまで届くのだと思い […]